カカシの夏休み/重松 清
2005年12月9日 読書
これも短めのものを詰め込んだ短編集。あーなんか堪らん…私は基本的に色々切捨て型なのです。勿論いきなりその境地に到達したわけではなく、初めから、そこに至るまでその経過も人並みに考えてはきたとは思うのだけど、結局こうなっちゃうから、こうするしかないってのをね、でもそれは分かってるんだけど、やっぱりまだ経過で悩むんだってそういう話をこれでもかと並べ立てられると、なんだかずっしりくる。
表題のカカシの夏休みは、小学校の先生をやってる主人公の中年男性はクラスに一人すぐキレる男の子がいて、それが悩みのタネだ。その男の子は父親が不況の人員整理で子会社に飛ばされて、その父親のねじれた心持が子供に関係しているのだ。
他にも、不登校児がクラスに居る先生の話、自殺した同級生の遺書に名前が書かれてあったのが自分の弟だった姉の話と計3本なんだけど、すぐそこにある話ばっかりなので余計に身近な心境を突きつけられた気分だ。
そして重松清は徹底して厳しい。ずんと突きつけながら最後まで考えろという、決して安易な結末など用意しない。
誰だかが言ってた、山に篭って修行なんかするのは容易いんだって。そういう修行然とした場所で修行するよりも日常の中で生きていく方がよっぽど修行なのだって。それほど人と係って向き合うことは難しい。
誰かの導いた結論だけ振りかざす人が、そういえば多い。それは君自身が体験して出した結論なのかな、他人の形跡をなぞっただけのものを構えた君はかなりペラいよ。早くそれに気づけ。
表題のカカシの夏休みは、小学校の先生をやってる主人公の中年男性はクラスに一人すぐキレる男の子がいて、それが悩みのタネだ。その男の子は父親が不況の人員整理で子会社に飛ばされて、その父親のねじれた心持が子供に関係しているのだ。
他にも、不登校児がクラスに居る先生の話、自殺した同級生の遺書に名前が書かれてあったのが自分の弟だった姉の話と計3本なんだけど、すぐそこにある話ばっかりなので余計に身近な心境を突きつけられた気分だ。
そして重松清は徹底して厳しい。ずんと突きつけながら最後まで考えろという、決して安易な結末など用意しない。
誰だかが言ってた、山に篭って修行なんかするのは容易いんだって。そういう修行然とした場所で修行するよりも日常の中で生きていく方がよっぽど修行なのだって。それほど人と係って向き合うことは難しい。
誰かの導いた結論だけ振りかざす人が、そういえば多い。それは君自身が体験して出した結論なのかな、他人の形跡をなぞっただけのものを構えた君はかなりペラいよ。早くそれに気づけ。
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