西原画伯が絵1コマ漫画っぽい絵をつけている、伊集院氏の博打にまみれた日々のエッセイである。
これ以上説明のしようがない・笑
これを読むと、自分が競輪と競馬に向いていないことが分かる(面倒くさいんだよ、だって馬って10何頭も一斉に走るじゃない?もっと少なかったら予想を立てようという気にもなるけど。あと競輪も、データと記憶力の勝負らしいので面倒)
しかしさすがに博打を打ちまくった人の書くだけのものでありなかなか素晴らしい言葉が。
素晴らしいのでそのまま引用させていただくと

「こんなにコゲついて、こんなに借金し、こんなに皆に迷惑かけて、もう私は人間として失格どころか、生きてる価値などないんじゃないのか……」
と思い悩む時、
―――価値だと?それがどうした。
ですべて解消されるのである。
こう書くと、おまえはただ開き直っているだけじゃないか、と叱られるかもしれないが、
―――そうさ、開き直ってるのが悪いのかよ。それがどうした。
ほらね、便利でしょう。

伊集院先生、ステキだ。
あとね、競馬ですってんてんになった人に、何を言ってるの、らしくない。ギャンブルは底に足が着いたと感じてからが本番ですよ。そこから捨て身の打ち方を覚えるんですという含蓄の深いお言葉をかける伊集院先生です。
この極意を先生は故阿佐田哲也さんから身を持って学ばれたそうですよ。え?あさださんって誰って?ほらー麻雀放浪記の人ですよぅ。
面白くて笑いながら楽しく読了しました。
博打の話だけじゃなくて時々きれい事を振りかざす人に対するぴりっとした話もさらりと混じっていてそれが賭博と同じトーンで語られているのはどういうことなんだろうなどと思いつつ。

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