代書屋ってどんな?と思って資料代わりに読み出したんだけど面白くってさらさらっと読んでしまった。
まあ現代でも行書士のことを代書屋とかいったりしますけど、これは江戸時代の代書屋の話で、この時代は読み書きが不自由な人が多かったのでお手紙を代わりに書いてあげる人のことを言ったのですね。
主人公の五郎太は、幕府小普請組という、簡単にいうと貧乏武士で職録がつかずに家録だけで暮らさないとなんないので、お茶屋で代書をして生活費の足しにしてるわけです。
代筆といっても、付文から、金の無心までプライベートにつっこんだ文を書くので、成り行きで色々他人の事情に顔を突っ込んだりもするんですが、話の主筋としては、お江戸の受験の話です。役職につくには、学問吟味という難しい試験に通らねばならないという通説があって、迷ったり立ち止まったりしながら試験に向かうというお話。人情味テイストです。
かなり詳細に書き込まれているので、そこも興味深く読みました。
いつの世も受験生は大変だな…。

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