読み終わるのが惜しい、と思って終盤で2回本を置いたんだけど結局読んでしまいました。
味方につけた方が勝利すると言わしめた紀州の鉄砲集団雑賀党の党首雑賀孫市の話。豪放磊落で、自らをどこの大名の配下に置くこともせずに自由に生きた孫市の生き様が爽快。戦国時代の一匹狼みたいに、虎視眈々と狙いをつけあう大名どもを尻目に悠々としているとこがすかっとしてんですなあ。尤も力があるだけに、捲きこまれる揉め事も多くて気付けは何やってんだ、みたいな何の儲けにもなってない事も笑い飛ばして終わりになる孫市の底抜けの明るさも全編通じての魅力。
上下2段組で300頁ちょっと。
読後の爽快感を味わって欲しい。

コメント