歴史推理小説と言えばいいのでしょうか。
長屋住まいの一度死んだ男が生き返り、死人憑きだと分かったところから事件が始まるのですが、元を手繰ってみれば、100年も前(この話は1802年の時代設定なので)の忠臣蔵にまで遡る…という、内容盛り沢山な一冊です。私は読みながらなんてサービス精神旺盛な、と思いました。
事件は、お初という、今でいう霊能者の能力に導かれて解決に向かうのですが、脇の登場人物も実に多彩で人間臭いです。江戸の時代背景も丹念ながら、忠臣蔵の討ち入りの真相の紐解き方も、霊が絡むからといって単純に遺恨では片付けない深さもあり、楽しんで読めました。

この本は薦められて読んだのですが、考えてみればもうすぐ討ち入りの日ですね。12月といえば忠臣蔵、忠臣蔵といえば12月ですよね、日本人なら(そうなの?・笑)
なんてタイムリーだったのでしょうか。

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